プロペラスケール機を楽しもう  

F零戦120をつくる

 

●スケールアップの見せどころ

仲間のクラブ員や読者の皆さんの「早くつくれよ」の期待をひしひしと感じながらオフロードレース場施設とその運用に全精力を取られてしまい、まったく製作の手を休めておりましたことをお詫び致します。
いざ、始めようとすると、どこから手掛けてよいやら・・・あっちもこっちも改造してしまいましたので、全部床にならべて頭の整理をする始末でしたので私も少しボケが入ってきたのかもしれませんね。
商売を継続していくことは本当に大変なことで模型づくりが好きでは飯は食えません。明日の飯より今日の飯とはよく言ったもので、楽しんでばかりはいられません、買い物に来て下さい!と願うばかりです。
いよいよ製作講座のスタートです。

◇主脚のスケールアップの見せどころ

私の目うつる零戦の美しさは、着物姿の襟足の美しいポッチャリ美人とでも言おうか・・・こんな表現となるのです。
丸顔で、後ろ髪を丸上げにし、襟元に並んだ排気管、振袖美を想像させられる上半角、翼厚比の大きい曲線美翼、その袖口からチラリとのぞかせる美しい手、舞とうのごとく左右交互に引き込める美しいフォルムの主脚と考えるのですから、零戦の美をつくるにはおろそかにできないのが主脚なのです。そこで、私は製作にあたり、主脚スケールアップのために大改造となってしまったのです。

写真はキットに組み込まれた主脚で見ても愕然とする内容で「何でこうなるの?」となり、改造となりました。
すでに組み込まれている主脚取付部を全て取り払い、100mmタイヤを収納できるタイヤカップ(FRP製)を作り、主翼上半角をカバーする取付角(接地角90度)と前傾角(5度29)とする主脚取付ベース台を内装しました。この前傾角は離着陸の際の安定した滑走姿勢を保つためには欠かせない角度なのです。

◇引込脚の製作
今回は手持のMK製60用を使用、脚高不足を補うためMKギヤーアジャスターセットで延長しましたが付属のタイヤ取付ホルダーではロバート96mmタイヤは取り付けられませんので加工品をつくりました。
スケール脚イメージづくりのためにロバート製プラスチックピアノ線カバー(L)に合わせて脚ピアノ線を曲げ加工し取付けてみましたが実機資料写真集を見つめていると脚カバー取付ホルダー等スケール感を演出するには手づくりするしかなくアルミ板で曲げ加工し取付けてみましたが意外とまとまった感を持っているのですがどうでしょうか・・・。まだ未塗装ですが最後の仕上げが楽しみです。

◇かんたんにつくり出せる風防の製作法

キットに付属の風防はあまりにもお粗末でしたので木型をつくり、ウレタン塗料で表面処理をほどこしたものです。風防はスライド開閉できる様に段付型としてみました。スライド開閉とするには風防の強度も必要ですのでエンビ板は、0.8厚のエンビ板を用意しました。
エンビ板の大きさを必要サイズに切り取って両サイドを写真の様にヒノキ棒でハサミ込んで固定(ビス止め)します。ガス加熱するため、手持する部分を延長してヒノキ棒は長めにつくります。
エンビ板ですのでガス加熱しますとやわらかくへのへのになるまで加熱し、一気に木型に押し当て力強く押し下げることで整形することができます。

★エンビ板ですので失敗したら加熱しなおして再チャレンジできますので、この方法で変形の大きな風防でも出来ないものはありませんのでぜひ経験してみて下さい。

次回は、こだわりのスケール機に近づけるにはここまでやるしかないコックピットの造作や、点滅発行ライトを内装して機銃掃射の再現にチャレンジなどを紹介します。

勝ラジオーナー


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